絵本好きな子どもにぴったりの親子で楽しめる「太田市美術館・図書館」をご存知でしょうか。
素敵な空間で絵本を読むことができて、美術館の企画展も親子一緒に楽しむことができる魅力的な複合施設です。
お家から近い方はもちろんですが、遠出してでもおすすめしたいスポットなので、ぜひ足を運んでみてください。
基本情報から子どもも大人も楽しめるポイントをシェアします。
※図書館エリアでの写真撮影は許可申請が必要です。
太田市美術館・図書館とは?
施設情報
東京都内から東武伊勢崎線特急で約90分の群馬県太田。
「太田市美術館・図書館」は、太田駅の目の前に美術館と図書館の複合施設として2017年にオープンしました。
知と感性のプラットフォームとして「創造的太田人」を基本理念に、まちづくりの拠点になるべく、建築家の平田晃久氏が太田市民とのワークショップを経て設計されています。
回遊性があり、視線が様々な方向に抜けるので、歩いているだけでもわくわくします。
初めて見る本に心が躍ったり、読書の後はカフェで一休みしたり、美術館でアートに触れたり、屋外テラスをお散歩したり、自由に思い思いの時間を過ごすことができます。
カフェが併設されているのが嬉しいです!
フタ付きの飲み物の持ち込み可能なエリアがあり、従来の図書館とは違った家族の憩いの場になっています。
雨の日でも楽しむことができるので、子連れにおすすめです。
アクセス・駐車場
□施設名
太田市美術館・図書館
□住所
〒373-0026
群馬県太田市東本町16-30
・東武伊勢崎線「太田駅」から徒歩1分
・北関東自動車道「太田桐生IC」より車で約15分、「太田強戸PAスマートIC」より車で約20分、「太田藪塚IC」より車で約26分、「伊勢崎IC」より車で約36分
□駐車場
有り(無料 ※退館する際に総合受付で駐車券の認証をします)
太田市は、埼玉県と栃木県に隣接しており、首都圏からのアクセスも良好です。
さらに太田桐生ICから近いので、群馬旅行の際に寄るのもおすすめです!
営業時間・定休日
□開館時間
10:00〜20:00(日曜・祝日は18:00まで)
※企画展の観覧は18:00まで(入場は17:30まで)
※図書館エリアの利用は18:00まで
□定休日
月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
年末年始(12月29日~翌年1月3日)
※毎月最終火曜日は、図書館エリアのみ休館
※企画展の会期と休展日は、公式サイトをご確認ください
子連れに嬉しいポイント
授乳室が完備されており、絵本も充実しているので0歳から楽しめると思います。
娘は、0歳の頃から靴を脱いで読むコーナーで絵本を一緒に読んでいました。
図書館エリア
※図書館エリアでの写真撮影は許可申請が必要です。
絵本・児童書コーナー
「親子で一緒に過ごせる場所がほしい」という子育て中の方々の意見が取り入れられた絵本・児童書コーナー。
ここには、12,000冊を超える絵本と児童書が収蔵されています。
靴を脱いで自由に絵本を読むことができるこの空間は、世界60ヵ国以上から集めた絵本と児童書が揃っており、様々な国の文化に触れることができます。
外国の絵本は、鮮やかな色合いが多いので、2歳の娘も夢中になって選んでいました。
靴を脱いで読むことができるので、ハイハイやよちよち歩きの小さな子どもも楽しめると思います。
国内外でも珍しい国際アンデルセン賞受賞作品の特集もあり、様々な文化の個性豊かな絵本に出会うことができます。
従来の図書館とは違った過ごし方ができるのが嬉しいです。
娘は、靴を脱いで床に座って読んだり、ベンチに腰掛けて読んだり、自由にお気に入りの場所を見つけて絵本を楽しんでいました。
ちなみに娘は、ハイハイがまだできない小さな頃からここの図書館に通っています。
娘が泣きそうになったらテラスに出て休憩したり、抱っこ紐で寝たときは、私の読書の時間になっていました。
日本国内の絵本や児童書も充実しています。
バリアフリー絵本や特殊本というコーナーもあり、大人も思わず手に取ってしまう本が多いです。
インテリアも子どもが喜ぶ色合いで可愛らしいです!
フタ付きであれば飲み物の持ち込みも可能なので、親子でゆっくりと本を楽しむことができます。
娘は、少しテラスをお散歩して、また絵本コーナーに戻り、本も空間も楽しんでいました。
学びの道・アートブック・ブラウジングコーナー
1階から3階まで続くスロープは「学びの道」と名付けられており、「まちづくり」や「ものづくり」に関連する書籍が揃っており、幅広い学問分野への興味と関心が芽生えるきっかけになりそうです。
約12,000冊のアートブックが揃っています。
建築・デザイン、美術、音楽・演劇のアートブックが収蔵されており、世界の様々な感性に出会うことができます。
アートの本が揃っている図書館は珍しいので、アートが好きな方や建築やデザインなどを学ばれている方にはおすすめです。
美術、デザイン、ファッション、スポーツなど、約300種類の和洋雑誌があり、バックナンバーも見ることができます。
写真はありませんが、3階のレファレンスルームには、郷土資料、辞書・辞典などの参考図書、美術全集、美術批評家の針生一郎氏の遺族の方から寄贈された針生一郎文庫があります。
レファレンスルームは飲食不可ですが、その他の図書館エリアは、フタ付きであれば飲み物の持ち込みが可能です。
美術館エリア
美術館で行われていた企画展は、2017年から開催されている「本と美術の展覧会」シリーズの第5回、「あふれる、うごめく、のめりこむ。-絵本原画とアートの空間-」。
田島征三さん、ミロコマチコさん、舘野鴻さんの3名による展覧会です。
3名とも生命や自然から感じ得たものを描き出す作家さんで、力強さや繊細さを感じさせる作品は、子どもにもその魅力が伝わるようでした。
絵本の世界に入ったような原画や立体作品は親子で楽しむことができます。
長く緩やかなスロープの壁に展示された作品は、その場にとどまりながらじっくり見るだけでなく、歩きながら見ることができるため、より作品の世界にのめり込んでしまいます。
展示空間が開放的で、スロープや螺旋階段で次のギャラリーに進んでいくので、子どもも飽きずに楽しむことができました!
屋上テラス
屋上テラスには、自由に出入りができ、心地よい木漏れ日や緑の中でリラックスした時間を過ごすことができます。
全体の構造は、建物の中へ入りやすい雰囲気が生まれるだけでなく、強い風が吹く太田市の気候を生かし、風を適切に取り入れることによって、内部に心地よい気流の動きをつくり出すとともに環境にも配慮しているそうです。
この日は晴天で、勉強の合間に休憩している方や、小さな子どもと一緒に家族でお散歩している方がいました。
内部空間と同じく回遊性があり、先へ行ってみたくなる空間が垣間見えるので、思わず進んでしまいます。
屋上テラスは、飲食可能です。
カフェ「Coffee&Things Oh!」
食材は自家製と太田産にこだわり、コーヒー豆はすべて自家焙煎のこだわりのカフェ「Coffee&Things Oh!」。
太田市の東毛酪農業組合が作る「東毛酪農低温殺菌牛乳63℃」を使用したメニューや、エスプレッソでつくるラテアートが人気とのことです!
太田で採れた苺を贅沢に使用したパンナコッタを頂きました。
太田の魅力を美味しく楽しく感じられますね。
天気が良い日は、屋外スペースもおすすめ。
写真にある通常のメニューの他にも、美術館の企画展とのコラボメニューもありました!
カフェの横には、太田市美術館・図書館の公式ミュージアムショップがあります。
休憩に立ち寄ったカフェですが本格的なコーヒーが頂けて大満足です!
建築としての魅力
建築家の平田晃久氏が太田市民とのワークショップを経て設計されました。
「駅前に賑わいを取り戻したい」という思いから、人々の流れをもう一度駅前に呼び戻し、駅前の街並みを歩いて楽しい魅力あるものに育てていくためのきっかけとして構想されています。
入り口が東、西、南にあり、様々な方向から気軽に入って通り抜けることができるため「従来の図書館、美術館という殻を脱ぎ捨てた、自由で活気のある街のような場所」を目指したとのことです。
2022年には、日本建築学会賞の作品賞を受賞しています。
建物は、5個の鉄筋コンクリートの箱があり、その周りをぐるぐる回る鉄骨構造のスロープによって構成されています。
空間が緩やかに繋がり境界が曖昧なため、自然な動線が妨げらず、街の中を歩いているような感覚に。
様々な方向に視線が抜け、回遊性のある空間は、思わず進んでみたくなります。
ロゴマーク及び、サインは、グラフィックデザイナーの平野篤史氏が手掛けています。
建物外観のロゴマークが日本語、英語が4段組み合わさっているのは、この建物の特徴である「歩いて登っていける丘のような形状」からイメージしているとのこと。
館内サイン、パンフレットなど、基本的にすべての書体をオリジナルで組んで制作しているとのことなので注目してみてください。
絵本のある子育て
ここは、私個人の絵本に対する気持ちです。
娘が生後1ヶ月の頃、責任感や不安で心身ともに疲れが溜まってしまいました。
そんなとき出産前に娘のために買ってきた絵本を読んでみることに。
すると、母親である私自身が絵本の自由で豊かな世界観に救われました。
絵本には、教えや気付きだけでなく、自由で縛られない余白のような奥行きを感じることが多々あります。
それからは、子どもの反応が嬉しくて面白くて「この色が好きなのかな」「この言葉にいつも笑っているな」など、娘と一緒にページをめくるその空間が、家族にとっての大切なコミュニケーションの時間になりました。
もうすぐ3歳になる娘は、絵本が大好きです。
最近では絵本で見た生き物を実際に見たいと言い、動物園や植物園や川辺などにおでかけしています。
絵本を通じて興味の幅も広がっているようです。
周辺の子連れスポット
ぐんまこどもの国
太田市長手町にある総合公園「ぐんまこどもの国」は、無料でちびっこから小学生まで大自然の中でめいっぱい楽しめる施設が充実した子連れスポットです!
チューブスライダーのついた大型遊具がある「冒険のとりで」や、あちこちにトンネルが掘ってある「かくれんぼの丘」、芝生広場とじゃぶじゃぶ池のある「わんぱく広場」など、幼児用の遊具が揃う広場もあります。
有料では、おもしろ自転車やバッテリーカー、サイクルモノレールなど、サマーボブスレーなど、スポーツ感覚で親子一緒に楽しめるアトラクションも。
また、クラフト体験などが楽しめる工房や屋内遊び場が充実した児童館もあり、雨の日も遊ぶことができます。
おすすめは、プラネタリウム!子ども向け番組も上映されているので、小さな子どももプラネタリウムを楽しむことができます。
投影スケジュールは公式サイトよりご確認ください。
娘は、ここのプラネタリウムを見てから、星が大好きになりました。図書館からも近いのでおすすめです!
まとめ
「太田市美術館・図書館」は、素敵な空間で本を読むことができて、美術館の企画展も親子一緒に楽しむことができる魅力的な複合施設です。
絵本や児童書が充実しているので絵本好きの親子にぴったりです!
初めて見る本に心が躍ったり、読書の後はカフェで一休みしたり、美術館でアートに触れたり、屋外テラスをお散歩したり、自由に思い思いの時間を過ごすことができます。
建築家の平田晃久氏が太田市民とのワークショップを経て設計されているので、建築としての魅力にも注目してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事は実際に訪れたときの情報を元にしています。
最新情報は公式サイトよりご確認ください。
「太田市美術館・図書館」の公式サイトは下記です。